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サブスクリプションは愛顧モデル

前回の記事で、サブスクリプションは、定額制と厳密にはちょっと概念が違うと言いました。課金の仕方としては同じでも、少し違う概念だと考えています。サブスクリプションは、愛顧モデルである、というのが今日のお話です。

ソフトウェアの例を考えてみましょう。皆さん、WordやExcelを使用している方も多いと思います。PCを購入した際に、Office 2016がセットでついてきた経験もおありだと思います。WordやExcelなどのオフィスソフトをパッケージにしたものがOfficeというソフトウェアですが、Office 2016は売り切りで購入するモデルになっています。1回お金を払うことで、ずっと使用する権利が取得できます。

それに対してOffice 365は、一定期間単位で利用する権利を購入しています。お金を支払うのを止めると、その時点でソフトウェアは使えなくなりますが、もし、1ケ月だけ使ってみて使用を止めてしまえば、メーカー側にとっては売り切りをした方がお得だったことになりますね。ですから、Office 365は、常に最新の機能がアップデートされ利用できるという便益を提供しています。

しかし、長期間使用していると売り切りで買うよりも高くなってしまいます。これはメーカーにとっては嬉しいことですが、それだけでもありません。WordやExcelは、デファクトスタンダード(業界標準)な製品ですので、他に乗り換えることはあまりないかもしれませんが、同じようなサービスを提供する競争相手がたくさんいたらどうでしょうか。他のサービスに乗り換えられないように、メーカー側もさまざまな便益を提供しなければならなくなるでしょう。サブスクリプションは、ユーザにとってもメリットのあるモデルなのです。

今後、いろいろなサービスがサブスクリプションのモデルで提供されるようになり、競争になった場合、本当に顧客の満足を満たすサービスが勝ち残っていくことになるでしょう。サブスクリプションは、従来以上に顧客から愛顧されるサービスを提供する必要がある「愛顧モデル」だと言えます。