経営・診断

「報・連・相(ほう・れん・そう)」の大切さは言い古されています。それぞれ、「報告」「連絡」「相談」のことですが、その大切さと効用は、今も変わりません。

「報告」は任されている自分の業務の途中経過の報告、「連絡」は客観的な状況の説明、「相談」は自分だけでは判断が難しい時や困った時に判断を仰ぐことです。自社でそれが十分にできているでしょうか。できていないのであれば、それはなぜでしょうか。いくつかの理由が考えられます。

ひとつは、報告や連絡の内容をまとめる時間がないことが考えられます。しかし、週に一度自分の業務の状況を整理することで、忙しさに忙殺されていると気が付かない問題点がわかったりします。きちんとした報告書を書かなくても、自分の業務状況をまとめることは、上司のためだけではなく、自分自身のためにもなることをわかってもらうことが必要ですね。

次は、仕事ができる人にありがちですが、自分が任されている業務に口出しをされたくないという理由が考えられます。その場合は、一度、業務の進め方について話し合いの場を持つことが有効でしょう。信頼して任せていることをわかってもらえれば、過剰なガードはなくなっていくはずです。

逆に、上司と部下の能力に差がある場合、なぜできていないのかを詰問されるなど、叱られることが怖いから相談をしないというケースもあります。この場合は、管理職の方に対する教育も含めて対策を取ることが必要になりますね。「報・連・相(ほう・れん・そう)」がされるようになるには、職場全体で風通しの良い環境への取り組みが重要です。

私の経験でも、上司を使うのがうまい人は、頻繁に途中経過を流してくるように感じます。不思議なもので、その人の業務で問題が起こり相談された時は、前向きに対応できます。一方、何も言ってこない部下から、いきなりトラブルの相談があると、つい腹がたったりしますよね。上司だって人間ですから。

部下へのしつけとして語られることも多い「報・連・相(ほう・れん・そう)」ですが、仕事をしているのは人ですから、普段からコミュニケーションがしやすい職場環境を作り、人間関係を強くし心理的安全性を感じられるようにすること。それが生産性をあげることにつながると言えそうです。