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ビジネス開発をマイクロサービスで

株式会社Warrantee が、個人情報の提供を条件に、家電が故障した際に代替品を無償提供するサービスを始めたという記事を見ました。

Webサイトで確認してみると、「2018年11月29日から、先着10,000名様」とあるので、期間限定キャンペーンのようです。その後は、消費者が故障時に保証を受けるための保険料を支払うようにするのかもしれません。株式会社Warrantee の手掛けるサービスに、「Warrantee Now」というオンデマンド型保険アプリケーションがありますので、そちらのサービスと連動していくのかもしれません。

今回の記事で感じた一つ目のポイントは、個人情報が価値のあるものとして売買される時代になったということです。今回は、連携する家電メーカーが他社製品の利用者を含めた顧客情報を得ることで故障した際の自社製品販売につなげるということで、分かりやすい構図ですが、個人の行動を含めたさまざまな情報が価値のあるものとして売買の対象になると思われます(個人情報の利用に関して自分が承諾をすることが前提ですが。)

また、自らが保険会社や修理メーカーになるのではなく、既存の保険会社や家電メーカーをビジネスモデルに組み込んでいる点がおもしろいですね。今後、新しいサービスを開発する際には、自分たちでゼロスクラッチで仕組みを作るのではなく、エコシステムの中で、既存の仕掛けを部品のように組み合わせていくモノ作り(コト作り)をすることで、素早くサービスを立ち上げ、市場・消費者の反応を見ながら姿を変えていくというやり方が、ビジネスに勝つために必要になっていくと感じました。

IT業界のトレンドに、マイクロサービス化の流れがあります。従来、業務アプリケーションを開発する場合、すべての処理をひとつのマシン上で実装していたのに対し、マイクロサービスの考え方では、複数のコンピューターで動作するビジネスロジック(マイクロサービス)を実行してもらいながら、つなぎ合わせてひとつの業務サービスを作ります。拡張性、保守性、再利用性が高まるという利点がある一方、処理の保証、統一性、構造設計に難しさがあります。

ビジネスの世界でも、既存のサービスを組み合わせることで迅速にサービスインできる一方で、各社の内部事情の違いや役割分担、サービスの保証ルールをどう決めるかが課題となりそうです。ビジネスモデルの設計とITシステムの開発手法に相似があるのは興味深いですね。