経営・診断

お仕事を紹介するときに考えたこと

先日、ある方から、「業務量が増えたので人員を増やしたいと考えており、人を紹介してもらえないか」というご相談を受けました。お仕事としては悪くない内容ですので、オープンに公募をかければすぐに人が集まるものです。しかし、その方は、公募はせず、現在その仕事に従事している人に対して知り合いを紹介してほしいという依頼をしています。

なぜでしょうか? おそらく、公募して多くの人が集まれば、選ばなければならないからだと思います。選ぶのに時間やコストがかかるから、ということではなく、選ぶことにリスクがあるからです。公募の場合には、経歴書を出してもらうでしょうから、ある程度は客観的に選考ができます。しかし、見ることができるのは表層だけですから、その人の仕事に対する姿勢ですとか、作業の品質の高さですとか、納期の遵守ですとか、事前にわからないことが多くあります。そのため、人となりを知っている人からの紹介がより安心できますし、失敗のリスクが低いと考えたのだろうと思います。

実際、紹介をする私の方も、紹介した方の実務での能力が私自身の評判にもかかわってきますから、いい加減な人はご紹介できません。仲がよいか否かは関係なく、自分から見て仕事ができる人を優先して紹介しました。同様に、紹介される側も、この人が持ってきた仕事なら変な仕事ではないだろう、という信頼関係がないと応じてくれません。お互いに信用貯金があって成立するのがお仕事の紹介なのだと思いました。

商売でも、集客に効果があるのは口コミです。より多くの人が支持している商品やサービスはリスクが低いと感じますし、自分の信頼する人が紹介してくれたものであれば、安心して購入できるでしょう。つまり、広告宣伝にお金をかけるよりも、お客様の喜びの声を集めてホームページに掲載したり、紹介制度による特典をつけるなど、口コミをうまく活用することが売上拡大につながる、ということです。