経営・診断

少子高齢化の中で、高齢者を新市場として狙う

先日、結婚相談所の経営者さんにお話を伺う機会がありました。少子高齢化が進み、かつ、以前のように結婚が必ずしも人生のロールモデルではなくなっている中で、経営環境は厳しいものがあります。しかし、市場の縮小に対しても、果敢に立ち向かっている経営姿勢が印象的でした。

既存市場が縮小するのであれば、新たな市場を開拓する。この経営者さんの素晴らしいところは、無関係な飛び地に多角化するのではなく、結婚相談という商品・強みを活かして、高齢者向け市場を開拓しているという点です。人生100年の時代、伴侶をなくしてから長い時間を生きなければなりません。生活の中で会話をする相手を求めるニーズは、昔よりも増えていると言えます。

ただし、籍を入れるとなると、財産の相続など、本人以外をも巻き込んだ問題が発生します。そのため、高齢者の方は、必ずしも結婚を望むとは限らないそうです。例えば、週末だけ会ったり、一緒に暮らすだけで籍は入れなかったり。新しい市場では、結婚という商品へのニーズも変わっているようです。それに対して、柔軟に対応することも必要です。

すなわち、結婚相談所の提供価値を「籍を入れる結婚」と捉えるのではなく、「人生のパートナー」と捉えることで、新たな市場が開拓できる、ということですね。今後、結婚に限らず、少子高齢化の影響が出る業界は多いと考えられます。一度、自社の提供価値は何か、を改めて見つめなおすことが打開策につながるのではないでしょうか。