経営・診断

シャープの事業構造改革

シャープ代表取締役会長兼社長の戴正呉氏のメッセージがニュースに掲載されていました。表題は、「モノづくり=ハード中心の企業では100年続く会社にはならない。」なかなか刺激的なメッセージですね。構造改革(リストラではなく、事業のトランスフォーメーション)のためには、トップが先頭に立って本気で推し進めることが必須です。

顧客への提供価値が、モノからコトへと移っているのは事実だと思います。モノがあふれ、品質も十分満たしている状況では、従来のQCD(品質・コスト・納期)が優れたモノ作りだけではなかなか差別化が難しくなっています。そこで、顧客の体験やブランド力などを差別化要素とした競争になっています。

アップルのiPhoneなどは、ハードでも他社と差別化している代表例ですね。しかし、その中身はソフトウェアの塊です。アップルの価値は、ハードウェアとソフトウェアの両方を提供して、徹底的に融合させている点にあります。戴正呉氏のメッセージも、ハードを否定するものではなく、そこにソフトウェアで付加価値をつけなければならない、ということでしょう。

一方、いくら素晴らしいサービスであっても、その品質が使い物にならないレべルだったり、適正な価格を外していたり、納期が遅れてタイミングがずれたりしては売れません。QCDはもう不要、ということではなく、QCDを満たしたうえで、付加価値を考えなければならない時代になりました。厳しいですが、一緒に知恵をしぼりましょう。