経営・診断

従業員の行動変容は起こせるのか?

先日、診断企業先に伺って診断報告を行いました。その中での社長とのディスカッションのひとつが、どうしたら従業員の行動変容を起こせるか、というものでした。これは、非常に深いテーマです。「企業は人なり」と言われるように、企業を支える源泉が人であることは間違いないと思います。しかし、一方で、従業員が複数人いる場合、企業への貢献度が人によってかなり違うことも事実でしょう。大きな企業に比べて、小規模な企業の方がフリーライダーは少ない傾向にありますが、社長が一人で頑張っている企業もまた多いのではないでしょうか。

従業員が一丸となって困難に立ち向かうためには、まず困難な状況を認識を共有しなければなりません。自分ができる精一杯のことをしなければ会社がつぶれる、という危機感を共有することで、劇的に改善した事例もあります。しかし、素地がないままに、会社が危ないことを共有すると、不安がつのって仕事に手がつかなくなったり、沈む船から逃げ出すことを考えたりする人も出てきかねません。不用意な情報公開が、かえって会社の危機を招く可能性も考慮すべきでしょう。

自社の従業員がどの程度の成熟度にあるのか、社長である自分がどれくらい信望を得ているのか、ということも勘案して、情報の共有の程度、危機意識の共有の程度をコントロールすることも、経営判断が求められるところです。