経営・診断

仕事十則(その一)

高杉良「最強の経営者」を読了しました。副題に「アサヒビールを再生させた男」とついているように、アサヒスーパードライで凋落していたアサヒビールの再建を果たした樋口廣太郎を小説にしたものです。アサヒスーパードライの販売開始が1987年なので、もう30年以上前のことになりました。

スーパードライの発売は、私が社会に出たての頃でしたので、鮮明に覚えています。初めて飲んだ時には、今までのビールの概念が覆りました。まさにイノベーションでした。今でこそ、ビールの味も種類も豊富になりましたが、当時としては画期的な商品であったことは間違いありません。

本書がどこまでがフィクションなのかはわかりませんが、社長の言動は、現在だとパワーハラスメントになりそうなものもあり、読み進める中で違和感を感じてしまう場面もありましたが。本書の中でも取り上げられている「仕事十則」は、現代でも十分通用する教えだと思います。

「仕事十則」のその一は、

” 基本に忠実たれ。基本とは困難に直面したとき、志を高く持ち、初心を貫くこと。常に他人に対する思いやりの心を忘れないこと。

自分が何のためにその仕事に取り組んでいるのか、目指すものは何なのかをしっかり持っていれば、困難に直面したときにも頑張って乗り越えることができますし、判断を誤らずにすみます。会社で言えば、経営理念を持ち、立ち返ることが重要ということですね。さらに、他人を思いやることが正しい判断につながる、ということだと思います。もっと立ち返ると、人間として、損得よりも善悪を考えよ、ということでしょうか。

企業活動は慈善事業ではありませんので、利益をあげることをきちんと考えなければなりませんが、欲にとらわれ過ぎて大事なものを見失わないようにしたいと思います。