経営・診断

経団連の就活ルール廃止は是である

中西経団連会長の就活ルール廃止検討発言がニュースで大きく取り上げられています。学生にとっては、就職活動は大きなイベントですし、その周りには家族が非常に高い関心を持っていますので、関心が集まっているのだと思います。

私は、個人的には経団連が就活ルールを定めなくなることに賛成です。経団連に所属していない企業も多くある中で、実質的な拘束力がどこまであるのかということもあります。経団連所属の企業は大企業が多いので、一定の社会的影響はあるとしても、もし本当に社会としてルールを定める必要があるのであれば、より多くのステークホルダー、あるいは政府も含めて議論がされるべきだと思います。

ルールがなくなった場合に、就職活動期間が長くなるなどの影響への学生の不安も理解できますが、その裏には、上からルールを決められ、そのベルトコンベアに乗って大企業に就職し終身雇用を前提に働く、という古い価値観を引きずっているように感じます。学生の方々は、誰かが何かを決めてくれてそれに従えばよい、という考えを捨て、自らの頭で考え行動する意識に転換していただきたいと考えます。そのためには、社会としても全体で労働の流動性を高める、大企業での終身雇用がロールモデルという意識を捨てる、など皆で変わっていく必要があります。その点で、今回の経団連会長の問題提起は意味があるものではないでしょうか。

社会的に労働力の流動性が高まり、通年採用が一般的になれば、自らスタートアップとして起業を試みたり、光る技術を持つ中小企業で活躍したりと、キャリア形成の選択肢が広がっていくはずです。それが、経済の活性化、地域活性化にもつながっていくように思います。経営者の皆様も、どうすれば優れた若者を採用できるのか、自社の強みを再確認して考えてみることをお勧めします。